RUMBLE DIALY

- 乱振日記 - 都内在住の社会人が、映画・IT・ビジネス・紅茶・料理・格闘技について書き殴るブログ

教育×IT

 

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5月末、京橋で開催されたTMCN (Tokyo MotionControl Network)のイベントに参加してきた。

TMCN コミュニティ総会Vol.13 with SYNQA&あすもの研 

会場は、今年創業125周年を迎え ITOKI さんのコミュニティスペース「SYNQA」

f:id:rumbleman:20150529184857j:plainものすごくお洒落。最新テクノロジーと人間工学などに基づいた空間デザインが詰め込まれたスペースに参加者同士のテンションも上がります。

 

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今回は自社商材のLT(ライトニングトーク)で参加したものの、別の講演者の方だたの話に釘付けになった。

 

それは、教育とITに関するディスカッション。

3人のパネルティスカッションのなかで『教育現場にITは必要か?』というテーマが投げられた。

近年、教育現場(学校)へのITツールの導入が取りざたされるなか、効果測定や問題点についての議論がなされるのかと思いきや...

パネリストの一人“たこぴん”さんが言った一言が衝撃的だった

 

『逆に、教育現場って必要ですか?』

 

なぜ衝撃的だったかといえば、全くの予想外だったからではない。もともと感じていた疑問や思考のなかにある言葉を、こうした場で別の人の口から聞くことができたからだ。

 

87年生まれの私にとって、教育×ITはさほど不自然なものではない。大学受験時代「東進ハイスクールのDVD講義」「代々木ゼミナールのサテライト授業」という、テクノロジーに基づいたフォーマットをすでに体験していたからだと思う。

学習というサービス(少なくとも問題の解き方を教わり、実践するという作業)がITを駆使したフォーマットで充分にまかなえることは、もはや多くの人が認識している状態ではないか。

 

これまでアーリーアアダプターのなかで活発に利用されてきた「ドットインストール」「レアジョブ」は、IT界隈では多くの人が試した事のあるサービスになったし、ネットを経由した資格講座や、DMM英会話はテレビCMも打つようになり、すっかりレイトマジョリティへの訴求も当たり前のようにするようになってきた。

 

そして注目すべきは子供。公教育の最たるターゲットである子供が、ITでどのように変わるのか?大きいのはYoutube の存在だという。

例えばギターを習得するとき、子供はYoutubeを見る。そこで誰かの演奏やレクチャー動画を見たりして覚えていく。自分にあったペースで覚えていくから、前向きにストレスなく習得していく。

 

私も中高生の時期、人並みにギターなんぞに憧れていた。たまたま近所の先輩がバンドのベーシストだったのでちょこちょこ教わったり、音楽授業の発表のために練習したりしたものだった。

 

当時自分用のパソコンがなかった自分には、その先輩の教えや、本屋で買った楽譜がすべてだったが、今の少年・幼児たちは違う。

動画を検索すれば、弾きたい曲を見つけ、習得したい部分を繰り返し再生し、今度はその様子を撮影して共有し、満足感を満たすことまでできる。彼らには楽譜も、バンドマンの先輩も、なんなら成果を披露するライブハウスを探す必要もない。模索→学習→披露を、最初から与えられた機械で、必要最小限の時間で、一人の力で、しかもタダでできるのだ。

 

もちろんスマートフォンが(もしくはインターネットが)出てきてから「そんな時代が来る」と予想はされていたが、いざ本当に「そんな人たちがいる」と聞いた時のショックはなかなかに大きかった。

 

教育のあり方や学習内容には、「詰め込み」や「ゆとり」といった批判や議論が毎年のようになされるが、ITの活用は数十年に一度の転機と捉える必要があるのだろう。

 

先進的な活動をしている多摩市立愛和小学校の松田孝校長の話も聞けたので、講演やワークショップにも参加してみようと思う。